株式会社ベネッセコーポレーション様 | 導入事例

多様な人材確保にともなう新人教育に必要な時間と場所、コンテンツが課題に。

*「goocus pro」はキャスタリアが提供する社員研修向けモバイルラーニングアプリです。

現在は「Goocus」のブランド名で提供されています。

取材にご協力いただいた、ベネッセコーポレーション、プランディット、イマジカデジタルスケープの方々

教育分野で事業展開する企業の中で、日本最大手となるベネッセコーポレーション。妊娠から出産・育児をがんばるママ、そして家族をサポートする子育て情報誌「たまごクラブ」「ひよこクラブ」や、暮らしに役立つ情報満載の「サンキュ!」といった出版事業、「進研ゼミ」「こどもちゃれんじ」「ベルリッツ」などの教育事業を広く展開しています。これから赤ちゃんを出産するママから乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生、社会人とすべての年齢・世代に事業内容は跨がっており、また、学校などのいわゆるフォーマルラーニングの範疇から、英語や一般知識などの教養分野をふくめたインフォーマルラーニングまで非常に幅広くフォローしていることが特徴といえます。

このベネッセコーポレーションの社内での課題は、まさにこの幅広い事業展開ゆえの問題といえるでしょう。多様な事業内容のため、多様な新しい人材を採用するところから発生してきている側面です。採用活動を行い、新しく入社する人材に対してのいわゆる新人教育を行う必要がありますが、多彩な人材故に人数も多く、研修内容も多岐にわたるにも関わらず、配属前に行う研修が集合研修のみだったとのことです。

新人研修の課題は、ここ数年、新入社員研修において、単に座学で知識をインプットすることに対して不満を持つ人が増えたことです。近年大学の講義がゼミ形式など、少人数でディスカッションする内容に変わってきていること、就職活動でグループディスカッションが行われるケースが増えたことなどにより、ワークやディスカッションを研修内で求める新入社員が増えてきています。

とはいえ、基本的な知識のインプットなしでは深いディスカッションや、より実践的なワークができないため、研修の「場」以外で、効率的かつ効果的に知識をインプットする方法を探していました。

今回、キャスタリアの教育プラットフォーム「goocus pro」(グーカスプロ)を試験導入するにあたっての背景にはこうしたベネッセコーポレーションならではの課題がありました。

新人は事実上100%スマートフォンユーザー。ゆえにモバイルデバイスに特化した学習プラットフォームを採用。

株式会社ベネッセコーポレーション 人財部 片渕 健二 氏

株式会社ベネッセコーポレーション 人財部

片渕 健二 氏

株式会社ベネッセコーポレーション 人財部 組織人事課 人財開発グループ 小柳 貴史 氏

株式会社ベネッセコーポレーション

人財部 組織人事課 人財開発グループ

小柳 貴史 氏

ベネッセコーポレーションは教育をサービスとして提供するなかで、時代に合わせてデジタルのサービスもまた提供してきました。ですが、一方で、「自社の研修に対してはeラーニングなどPCを利用したものは実施をしており、スマホが普及してきても、いつでもどこでも利用できる環境で学習できるサービスが実施できていなかった」とベネッセコーポレーション人財部の片渕健二氏はいいます。

「今回、goocus proを新人研修にテスト採用したのは、デジタルテクノロジーを使った手間も含めた低コストでの運用を試してみたかったというのがあります。特に新人に限っていえば、スマホを持っている人は9割……いや事実上100%ということがあり、スマートフォンでの学習に特化したサービスとしてのgoocus proを試してみたいなという気持ちがありました。またフリップトラーニング、いわゆる反転授業的なものもモバイルデバイスと組み合わせがいいのではなはいかという予想からトライしてみたいと思ったのです」

また、同じくベネッセコーポレーション人財部組織人事課人財開発グループの小柳貴史氏は、「eラーニング導入の課題は、配属前の新入社員には会社支給のPCを使えない点でした。内定段階でのアンケートで、全員がスマートフォンを持っていると分かり、PCがなくてもスマートフォンを活用すれば課題はクリアできると判断し、『goocus pro』採用につながったのです」といいます。

明確かつ低価格な運用コストもgoocus pro導入のポイントに。

こうして片渕氏、小柳氏がチームとなって昨年の秋くらいからプラットフォームと内容の選定を始め、サービスの設計時点からスマートフォンに特化したモバイルネイティブな学習プラットフォームとしてのgoocus proを、試験的に採用していただくことになりました。

数あるプラットフォームのなかでgoocus proを選んでいただいた決め手として、UI面を挙げていただいています。UIはキャスタリアがgoocus proを開発するにあたり、“モバイルファースト”をスローガンに重要視している要素です。iPhoneやAndroidでの視認性、一画面での情報量、使って楽しくなるような動きまであらゆる要素を最適化しています。

「他社のeラーニングは、旧来のPCベースのインターフェイスが中心だったので、使い勝手が悪いと感じていました。goocus proはスマートフォンをベースに開発されていたので、とても見やすく、使い勝手もよかったのです。また、PCベースでもモバイル対応としているものは、PowerPointの文字が小さくなりすぎていちいちピンチアウトしなければならなかったり、文字が滲んでいたりという問題がありました」(小柳氏)

「ユーザーインターフェイスがモバイルでの利用を前提としている点に好感が持てました。他社でモバイル対応を謳っているものもありましたが、やはりモバイルファーストで設計されたものと比較すると、ユーザの学習環境・動機づけの面で優位だなと思いました。また、システム利用料などコストも含めて選ばせてもらいました」(片渕氏)

選定の過程ではコストに関してのメリットも評価されています。多くのサービスがサーバを持つかASPの契約で1年間のプランが必要という条件だったのに対して、goocus proの利用月×人数という明解な利用コストと採用障壁の低さにも評価をいただきました。

実際の導入に関しては、新入社員研修での利用を前提に、その前段階のモニターテストとして2014年2月末から3月にかけてのごく短期間のコンテンツ制作・運用を実施しています。ここで課題として浮かび上がったのは、研修の教材のコンテンツ作りです。これはモバイルラーニング、PCでのeラーニングともに、どんなプラットフォームでも懸案となる事項といえます。

 

研修システムとして、管理者に嬉しい、平易な管理プロセス。

(左から)株式会社プランディット 編集事業部 並木 瑛子 氏 株式会社プランディット 編集事業部 須藤 渉一 氏

(左から)

株式会社プランディット 編集事業部

並木 瑛子 氏

株式会社プランディット 編集事業部

須藤 渉一 氏

株式会社イマジカデジタルスケープ キャリアデザイン部 トレーニンググループ 林 真理子 氏

株式会社イマジカデジタルスケープ キャリアデザイン部 トレーニンググループ

林 真理子 氏

これまで利用してきた紙の研修資料をベースにテキストにおこし、取捨選択と編集をした上で、goocus proの管理画面上でgoocus proへのコンテンツ掲載を行っています。goocus proでのコンテンツ作成はシステム上の使いやすさはもちろん、アプリ内で最適化するための文字数、文字の大きさ、図版や絵、動画、音声のハンドリングなど、管理者・担当者が直感的に扱っていただけるようなシステムを用意しています。

ベネッセコーポレーションでは、このコンテンツ作成が教育プラットフォームの導入に関しての障壁と考えていたため、goocus proの選定・採用にあたり、そこの使いやすさも評価しているといいます。

「例えば、一つの問題や文章に対して、何文字くらいに納めると良い、こうすれば若い参加者もより使ってくれるといったノウハウが含まれたマニュアルをキャスタリアから共有されており、読みやすいコンテンツを制作できたのだと思います」と、教材編集の専門会社でベネッセの研修事業をサポートする株式会社プランディット編集事業部の須藤渉一氏はいいます。同じく株式会社プランディット編集事業部の並木瑛子氏も「自分たちで編集がかなり気軽に説明書なしでもできるということが良かったです。これは、研修で使うユーザ側にもいえることと思います」。

これまでお二人ともモバイル専用の教育コンテンツを作成したことはなかったといいますが、パソコンの管理画面からコンテンツを作成、アップすればすぐに実機の端末で確認できるというのも、スムーズな作業に繋がったとのことです。

「やはり管理画面がすっきりしていてシンプルな点に好感が持てました。作成者としては極力コンテンツを作ることに集中したいですし、そこに限られた時間を費やしたいという思いがあります。管理画面を触り始めて『あ、こういうことなのね』というのが1時間程度で把握できましたし、あとはずっと作る作業に没頭することができました」とはデジタルメディア編集の教材作成を担当した株式会社イマジカデジタルスケープの林真理子氏です。

一般的にスマホのコンテンツ製作はデバイスによる調整と検証作業に膨大な時間を投入せざるを得ないという側面があります。それは事実ですが、goocus proに関してはコンテンツをシステム内およびアプリ内で調整するので、導入社のコンテンツ製作は、純粋に問題の作成に注力していただけるようになっています。

スマホだから学習ができないということはない。スマホ学習は将来の必須アイテムに。

スマートフォンでの学習

最後に、スマートフォンを使った学習が、紙や集合研修、学習と比べて効果的なのか否かという点をお尋ねしました。並木氏は「私自身がスマホをもって一年程度というのがあるかもしれませんが、長いものをずっと読むというのはちょっと難しいかと思いました。ただ、それよりも面白いか否かの方が大きいのではないでしょうか」。須藤氏は「スマホだから重たい学習ができないということではないと思います。あくまで位置づけと適材適所では」と語っています。 「goocus proでスマホによるモバイルラーニングを試してみて、今後学習デバイスも多様化していくのだろうという実感を得ました。やはり適材適所で、教室に最適化されたデバイスと学習方法はこれ、持ち歩き用はこれ、自宅用はこれ、という具合いに使い分けていくことになると思います。スマホは事実上、全員がもっているデバイスとなると、スマートフォンでの学習環境は必須のアイテムになると思います」(林氏) 「PCやモバイル、場での集合研修などさまざまな研修手法の中で、スマホは所有率が高く、常備化しているわけですから、定着していくと思います。ただ研修手法もいろいろな選択肢があるわけですから、モバイルでやってこそ意味がある学習内容とスタイルを洗練させていきたい、と。紙やDVDを使って、場での集合研修ですべてやろうとするよりは、モバイルラーニングも有効に使った方が良いのではないでしょうか。最終的にはすみ分けになるとは思うのです」(須藤氏)


お客様情報

お客様名:

株式会社ベネッセコーポレーション

所在地:

岡山県岡山市北区南方3-7-17

URL:

http://www.benesse.co.jp/


本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は取材当時のものであり、閲覧される時点では変更されている可能性があることをご了承ください。